2016年8月1日月曜日

知者ヴィサンテ(分離2 見ることと眺めること(2))

1968年5月23日、二人はオアクサカのことを話していた。とあります。

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わたしたちはオアクサカのことを話していた。わたしは、ドン・ファンに市場が開かれる日にその街へ着いたと言った。(分離41)
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むむ。オアクサカって?最初、人の名前かと思ったのですが、英語版で確認せずとも文脈から街の名前とすぐわかりました。最初に読んだ時は流してましたが、今回、ははぁ~。”オアハカ (Oaxaca) ”のことを英語読み?したのですね。

この本に登場するドン・ヘナロ(Don Genaro)も当初は、ドン・ジェナロでしたが後の巻では、現地の発音通りにヘナロに変えています。

すでにオアハカの場所は確認しましたが、街の説明をウィキから引用します。

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オアハカ (Oaxaca) またはオアハカ・デ・ホゥアレス(Oaxaca de Juarez)はメキシコの都市。オアハカ州の州都であり、州名と同じ名前の都市としては、国内で最大の人口を持つ。

南シエラマドレ山脈の中の標高1,550メートルの高地に位置している。人口は約519,660人(2005年)。市内歴史地区と共に世界遺産に登録されたモンテ=アルバンは市の郊外に位置している。

名称の由来は、ナワトル語のウァシャカク(Huaxacac)がスペイン語風に訛ったものであり、後に加えられたデ・フアレスは、初めて先住民族から大統領に選出された同州出身の国民的英雄ベニート・フアレスにちなむ。
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さて、そのオアハカの市場である男が薬草を売っていた。この男はドン・ファンの友人のヴィサンテ(Vicente)と一緒に調合薬を作っていたという話になった時、カルロスは、前に旅の途中で(ドン・)ヴィサンテ(・メドゥラノ)に会ったことがあるとドン・ファンに伝えました。(分離42)
カルロスはそれをドン・ファンに伝えるのを失念していたのです。

ドゥランゴの街を走っていた時、ドン・ファンに、そこに住んでいる友人を訪ねるといいと言われていたので立ち寄ります。ドン・エリアスの時とは違って今度は優しく接してくれた上に、お土産に植物がいくらか入った袋をくれ、そのうちのひとつを植え直す方法を教えてくれました。

それから、アグアス・カリエンテの街へ行く途中で泊まり、そこでもらった草を植え直したそうです。

毎回、地図の画像を作るのも面倒なのでマップを埋めることにしました。
だんだん凝ってきました。



地図を見ますと、ドゥランゴからアグアス・カリエンテ(地図ではアグアスカリエンテス)の道のりを見るとソノラからオアハカへの旅の途中だったのかもしれません。

さて草を植えている時、人に出会います。
一人は、水やりを手伝おうかと申し出たワーゲンに載った男。(分離43以降)
カルロスが断ると、カルロスの車のところに三人のメキシコ人がいます。
男が二人と女が一人。
男の一人は40がらみ。もうひとりは小柄できゃしゃ、50がらみ、そしてふとった女、40代。

車に乗せてほしいといわれたが断り、食べ物と水をせがまれたが手持ちがなかったのでこれも断った。やがていなくなりましたが、暑さの中、エンジンがかからなくなったカルロスの車を若い方の男が戻ってきて押しがけを手伝ってくれ、ヒッチハイクをむげに断った手前バツが悪い思いをしたとあります。

そのエピソードを聞いたドン・ファンはカルロスにお小言を言います。(分離46)
ドン・ヴィサンテは強力なブルホ(brujo)で、準備もなしに会いにいくとは何事だというわけです。
もらった草は貴重な贈り物で、ヒッチハイカーたちは、草の精だというのです。

「準備」ってのは物理的な準備ではなくカルロスの呪術師としての技量のことらしいのですが、会いに行けと言われていたら行っちゃいうよなぁ~。


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