2016年10月10日月曜日

『呪術師の飛翔』(5)

【ご注意】一部、性的な描写があります。

●5 子宮に巣食う虫

タイシャは、反復はまず自分の性行為に的を絞ることから始めなければならないといわれドン引きします。

「男は(性交を通じて)女の体内に特殊なエネルギーラインを残していくのよ。さながら光るサナダムシってもんで、エネルギーをすすりながら女性の胎内を動くんだわ」

「ってもんで」ってのも古めかしいですね。

詳細は割愛しますが、そのサナダムシは関係した男に別れたあともエネルギーを供給しつづける。ただ7年間禁欲すれば姿を消すか自然消滅するといいます。

「でもこのご時世やこの年齢では、出家するか自活していけるだけのお金でもない限り、そんな風に七年も禁欲を保つなんて不可能に近いでしょ」

禁欲されたら困りますが、残念ながら禁欲するための鍛錬をするらしいのです。
彼女らは子供を作ることも否定してますので相当アブナイ思想ですよね。

ドン・ファンは、孫もいるくらいですから、こんなことは言わないと思いますよ。

●6 無限の眼差し

クララは、アリゾナの山の中で迷っていたとき(ドン・ファンの恩師、ナワール・)フリアンに出会い、彼女をこの屋敷に連れてきたのだそうです。

「中国」の仙人とメキシコの呪術師を比べている記述がありまして、あたしが思う「メキシコだけが優れているわけじゃないだろう」という疑問に対し下記のように言っています。

「中国の仙人たちは、神話にとらわれていて自分たちが言っているような自由ではない」(飛翔105)

ところであたりまえみたいに言ってますが「仙人」って「シャーマン」みたいに実在しているんですか?
仙人”みたい”な暮らしをしている人はいるかもしれないけど。

●8 スピリットの声(7章「影たちの道化」は割愛)

タイシャも「夢見の訓練」をはじめます。

ある夜、いつも瞑想を行う洞窟へ向かうとき懐中電灯を忘れたのに気がつきましたが道中何にもつまづかなかった自分におどろきます。クララによると「意図」したからだといいます。これはカルロスが学んだ「力のあしどり」でしょうか?(飛翔125)

クララは、タイシャに瞑想のとき舌先を口蓋につけて鼻から息を吐くようにいいます。(飛翔130)

これはあたしが太極拳を習っていたときによく師匠の中野春美さんがいっていました。彼女によると唾液がよくでるから身体に良いそうです。

また、この章では、呪術の修行の一環として「しないこと」についての説明があります。「私たちに押し付けられた在庫品に含まれていないもの全てを指すの」(飛翔138)

「しないこと」については、ドン・ファン・シリーズを読まないと理解が深まらないと思います。

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