2016年7月20日水曜日

きざみ初体験 (教え 7 からだが消える煙の体験)

いよいよ、お待ちかね(?)、カルロスは、ドン・ファン愛用の盟友「煙」を体験します。

この時点で、ドン・ファン自身は、もう煙を使う必要がないことを告げていますので文字通り愛用なのかどうだかいま一つわかりません。

この章でも材料集めの話がありますが、きざみに必要な「黄色い花」とかぼやかして花の種類は明かしていません。
(第二巻『分離したリアリティ』では、きざみの原料は5種類のキノコを混ぜ合わせるとあります。(分離 P15))

カスタネダが取得した学位について、こうした薬の材料の写真なり見本を示すべきだという話を読んだことがありますが、途中から学究を辞めて、自分が呪術師(の弟子)になっちゃってるので、こうなったら学位なんてどうでもよくて絶対に材料の秘密は明かしませんな。 

吉野家の牛丼の出汁もコカ・コーラの出汁も同様ですから、ましてや呪術師が教えたらいけません。

きざみの材料の収集は、一年周期で、その年に集めた材料は、その年の内に消費しないといけないのだそうです。(きざみは1年以内に使わないと効き目がなくなってしまう)
以前にも書いたとおり、開発で周囲の自然が無くなって材料が集められなくなったらそれで終いなのでしょうか?)

もし材料が余った場合は、特別な方法で処分するそうですが、やり方についてドン・ファンは教えてくれません。
シリーズ中でこれから(あたしの未読の部分で)明らかになるのでしょうか?

追記2017年4月7日)なりません。

カルロスは、1963年の大晦日にはじめて煙を吸います。

This is not a pipe
パイプの扱いについてはあいかわらず大仰ですが、ダツラの儀式に比べて、煙を吸っている光景の描写は、ぐっとお馴染みの”ポッド”っぽくて親しみを感じます。

自分の体が溶けるような恐怖の「幻覚」体験について、非常に細かく記述されています。
唇をぬぐったらベロっと肉が剥けるあたり、たしかに怖いです。

復調してからカルロスは、ドン・ファンとこの体験のおさらいをしますが、傍から見て自分の体がどのようになっていたのか知りたがります。

自分の状態を鏡で見たら、もしカメラで撮影していたら?――自分が溶けている様子を見られるのだろうか?
というわけです。

ドン・ファンも人が吸った状態をはじめて観た、悪いことは言わないから見ない方がいいぞてな感じで脅かします。

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