2017年2月12日日曜日

Amy(52) 26 組織の真実(2/2)

彼らが同じスタイルなのも部外者が疎外感を感じた理由のひとつだ。

同じヘアスタイル、シューズ、サングラス。
そして何よりも不愉快なのは、かれらのクスクス笑いやひそひそ話だった。
子供の頃の仲間はずれを思い出してもらいたい。

数年後、私がそうしたのけ者にされた人たちから「彼らと一緒にいただけで、彼らのメンバーではなかった」と言われたとき本当に嬉しかった。

何年もセミナーの休憩時間に開く書店の運営をしていた。大変だったが楽しかった。

カルロスのTheater of Cruelty(残酷さの劇場)がほんとうに人の魂の成長に寄与するものだったら褒めるところだが、実際にはそうではなかった。
わたしが見たのは人前での侮辱、悪意、失意、病気そして不安だった。

こうしたカルト集団における人々の状態は、「The Guru Papers:Masks of Authoritarian Power」、Joel Kramer とDiana Alsta著に詳しい。

----------
グルが弟子たちの中にお気に入りを作ったり性的関係を結ぶとグルによる寵愛は特別なものなので弟子たちの中に嫉妬と怒りが生じる。特にグルが独身の場合は、彼にとって集団をコントロールするのに都合がいい。
グルにとって弟子たちの家族との絆は都合が悪いので弟子たちに家族との関係を絶たせようとするし、子供を持つことを禁ずることも多い。
弟子の一部を寵愛することで競争をさせ組織内部に上下関係を作る。これがグルのやり方だ。
----------

弟子たちの間に不和が生じるのをカルロスは楽しんでいるようだったし怒りを爆発することも多かった。クラスで私を誹謗するのがエスカレートしてあざができるほど肩をたたかれたこともある。

あるときクリスマスパーティでカルロスが女性の弟子たちにスカーフを贈ったことがあるが、私とDaphneの前を素通りしていった。

私たちは感情を表すのを禁止されていたので表情を変えなかった。

しかし、あるときあまりにもひどい目にあったので泣きがおを隠すためクラスから急いで出たが、誰かが泣き顔をフロリンダに告げ口をした。

家につくとフロリンダが電話をかけてきて私を修業がたりないといって汚い言葉で罵った。

そんなフロリンダも愚痴をこぼすことがあった。クラスのメンバーが、やれ誰がカルロスにやさしくされたとか、キスされたとか、触られたとか、ささやいたとか愛撫されたとかばかりで無限などまったく見ていないと嘆いていた。
誰が食事にいったのか?最後に彼と寝たのはだれか?

あるときカルロスがセックスのときあまりにも私の唇をかんだので出血してしまった。
隠すためにその日は一日中、下を向いていた。

Poonaとは徐々に仲良くなっていた。彼女とCuppingに似ているる中国のセラピーをやっていた。キスマークと間違えたGuidoにのちに、嫉妬で気が狂いそうだったといわれたこともある。

このCuppingですが、2016年のオリンピックで水泳選手のマイケル・フェルプスがやっていることで日本でも有名になりましたね。これは日本でも昔からある民間療法のひとつでして、お猪口や茶碗を背中に張り付けるやつですな。それらが外国にいって名前がちょっとこじゃれて逆輸入されてくるという。”マインドフルネス”・・・みたいなやつね。

一緒に生活をしているメンバーは、みんなでビデオをみたり食事をしている最中にカルロスにセックスの相手に呼ばれていた。呼ばれた女性はいそいそと化粧をして席を大急ぎで立つ。その話を聞いて背筋が凍った。

アルゼンチン人のPatsyは、イタリア人のNancyと暮らしていた。カルロスはPatsyをお気に入りで、彼女が呼ばれたあと、Nancyはベッドにうつぶせになり涙をかくしこぶしを握り締めていた。

SoniaとAstridも二人で暮らしていた。
Astridと仲良かったので、ある日、カルロスが前のようにベッド以外ではあまり私に触れないようになってきたと愚痴をこぼした。するとSoniaは、これまでカルロスが私にするように一度も接してくれなかったことを恨んでいたと教えてくれた。
Soniaの私に対する敵意の理由がようやくわかった。

0 件のコメント: