2017年2月11日土曜日

Amy(51) 26 組織の真実(1/2)

グループというものは存在していない」という主張の急先鋒はフロリンダだった。
新らしいメンバーにも常にそのように言っていた。

カルロスもことあるごとに公の場で言っていた。

ぼくたちはグループではない。そのような概念が存在しないんだ。僕たちはおたがいを見ない。ごくたまに一緒に映画に行ったりするが、本当に稀だ

しかし私が仲間に入ってからのこの6年間。毎晩、魔女たちと食事や映画にいってカルロスとお昼と食べていた。そしてクラスも毎日実施されていた。

ぼくたちは絶対に会わない~体操のときぐらいだ。でもぼくたちは友達じゃない。おたがいの生活については何もしらない。一緒に暮らさない。グループもなければミーティングもない、ヒエラルキーもない。僕たちはおたがいに知り合いじゃない。ドン・ファンの伝説が僕たちを引き合わせただけだ。Ellis(Amy)は、Irvingの遺志があったから特別だ。だれも断れない

呪術師がウソをつくとは驚きだ。
それともこれが「忍び寄り」の術なのか?

これは、カルロスの仲間に入るための一種の「魔法」のような計画だと思う。

また、呪術師の一団なのに普通の組織があるなんて彼らもきまりが悪かったのかもしれない。
カルロスに近づけるのはロックスターのファンとスターの関係に近い。
特別扱いというものが重要なのだ。

熱心な候補者たちはAstridや私が選別して、次のステップへセッティングした。
そのあとの仕組みはカルロスがぜんぶセットしたのだろう。

この私ですら、カルロスや魔女、Chacmoolが心を読めると信じていたことがあった。(そうでない証拠が山ほど集まるまでは)

何人かは私たちを付け回して訴えたり質問をしたりなかには贈り物をくれた。
ひとりは宝石商で私が好きなパールのネックレスをくれたが、Astridが宝石は”彼”がくれたもの以外身に着けてはいけないと言った。

中には控えめな参加者がいて無償奉仕をしてくれた。コストも浮くし彼らにとっても栄誉だった。また(そうした人たちに)食事が提供されることもあった。
セミナーによっては1週間で1200ドルもした。(ホテル、食事、足代は含まれない)

コストは想像もつかないが、人々は日本、アルゼンチン、ロシアからもきた。
直接ナワールを見られるのは一生の夢だったから、それに値したのだろう。

そうした場では、Mythological Intoroduction(メンバー紹介のセレモニーの名称か?)が行われた。幸い、私は除外されていてステージに上がらずに済んだ。

たいていはフロリンダかMuniがメンバーを紹介した。

Poona Wiltee。法律の資格を持っています(会釈)。Ridley James、療法士の資格を持ってます。ドメスティックバイオレンスが専門です」などなど。

たいていの人間は、高位の学歴か収入の高い職業についていた。Guidoは、違うが優れたディレクターでSimonは、優秀なプロデューサーとして紹介された。

こうした栄誉の数々は、誇張されているか嘘だった。

参加者は、ここへ来るために犠牲にした経済的負担や家族への迷惑、進まない修行について愚痴をこぼした。

その場では、紹介されないメンバーは傷ついた。Guidoが優しく慰めてくれた。

私の後期の生活はTaishaのアシスタントをしていた。おそらく彼女が私を選んだのだろう。カルロスたちはなぜか私だけがTaishaを扱うことができると思っていた。

私がTaishaといるのをみるとClaudeやBeulah、新しい弟子たちは焼きもちをやいた。
彼らは私が舞台裏では魔女たちと過ごしていることを知らないからだ。

セミナーでは、Astridもそうだったが、普通の人に普通にまじっていた。
数年後、彼らからすごく感謝されてうれしかった。

氷のようなPoonaとZuna、傲慢なTarina、Claude、PatsyそしてBeulahにひどい目にあっていたからだ。

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