2017年1月24日火曜日

Amy(34) 15 猫と別れウェイトレスになる。そして「無限」(異次元)をしくじる(2/2)

カルロスにはこうした辛い修業が気に入っていると嘘をついたがペットも思い出の品もなくなった家のクローゼットにこもって「反復」をしているのは本当にさみしかった。

写真を見ながら出会った人々との「反復」をすべて終わって「エネルギー」がきれいになったと思ったのでカルロスに連絡をしたらフロリンダに写真を送るように言われた。

実は、写真の中にはとても恥ずかしい自分のヌード写真がたくさんあった。
ゲイの女友達が撮影してくれたものだった。

カルロスの何百万人もの読者が信じたように、反復の結果、自由への扉が開かれると信じていたのだ。

カルロスを信じた証として今回は写真を入れた封筒にはテープを貼らなかった。

三日後、怒り狂ったカルロスが電話をよこした。

売女め!淫乱女!おまえはナワールにヌード写真を送ったのか!汚い、いやらしい男にお前をみせる写真か!これから全部送り返す!!

フロリンダに、連絡したら彼女も怒り狂っていた。カルロスは中を見ないといったのにというとナワールは見えるのだといわれ電話を切られた。

カルロスは前に「きみはぼくの娘の裸を見るべきだ!彼女は素晴らしい。彼女の性器は人間のものではないんだ」と言ったことがある。

(数年後、彼女がグループの前で裸で踊ったのをみたが、彼女の性器はいたって普通のものだった)

自分の動機は純粋だったしナワールを完全に信頼していたのに。おまけに味方だと思っていたフロリンダにまで嘘つきよばわりされた。

そして、この日、はじめて私の心の中に疑念が生じたのだ。

数日後、箱が送り返されてきた。だが、戻ってきたのはほんのわずかの写真と思い出の品だった。残りはどこにいったのだろう?

カルロスからの連絡は途絶えた。フロリンダもたまにしか連絡させてくれなかった。

1994年にロスの大地震があった。
心配になってカルロスに電話をいれたがひとことも話さずに切られた。
呪術師が持ち合わせているはずの寛容さのかけらもなかった。

こんな連中と手を切ればいいのがわかっているのに、寂しさに負けてしまった。

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