2017年1月20日金曜日

Amy(31) 14 刈り入れ時(1/2)

この章は、ここまで読んできた方々は、Amyがなぜこんなに不愉快な目にあっているのに、彼らと付き合いを続けるのか疑問に思うだろうという問いかけから始まり。彼女の生い立ち、家族関係についての説明があります。

あたしたち(って勝手に決めていますが)が興味があるのは、ドン・ファンやカスタネダの真実ですので、ここはAmyには申し訳ないですがさくっと進めさせていただきます。
カルト研究に興味ある方は、原著をご覧ください。

まずは箇条書きですが・・・、
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・彼女は、気功を習ったりして精神的な活動に非常に興味をもっていた。(要するにニュー・エイジおたくだった)
・カルロスはそんな世代にとっての憧れの存在だった。
・父のIrvingが1990年に死んで、カルロスは父の代わりのような存在だった。
・家族は非常に才能に恵まれた一族だったが、まったく機能していなかった。
・父は出版関係者をはじめ多方面と浮気の関係があった。母はそれが原因で精神的に病んでいた。
・兄は8歳年上、自分の世界を築いていき、オリンピック歴史家になった。
・彼女は兄をしたっていたが自分が20代に結婚してから後の8年間で疎遠になった。
・若いころはニューイングランドの寄宿学校に暮らし、大人になってからはバークリーに移り、兄のそばで暮らすようになった。
・マスコミに対しては仲のいい一家を演じなければならなかった。
・カルロスの世界、何も求めない世界にひかれていった。
・カルロスの世界は、厳しく律せられていて、それに従わないものは罰せられる恐怖にさいなまれていた。女性の中にはストレスで生理が何年も止まってしまったものもいた。
・セックスや薬や酒は禁じられていたが、みな、こっそりやっていた。全員が”サバイバルモード”で暮らしていた。完璧な戦士であることを求められていた。
・苦痛にみちた動物がそれに慣れてしまう様子を研究した心理学者の話を引用している。
・いじめを受けている人間が、いじめをしている人間に心理的に依存して離れられなくなるさまの研究の紹介がある。(カルト集団の心理学研究)
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グループの活動は、私も後にそうなるのだが、わずかの人間だけが当事者(privy)だった。キャロル、フロリンダ、タイシャ(Muni,Florinda,Taisha)は、すすり泣き、激怒、絶望的になぐさめを求めており、鎮静剤や酒を必要としていた。われわれはみな完璧な戦士になり、ナワールと一緒に彼の”最終的な旅”に出るために自然な感情を放棄するように指示されていたのだ。(Amy121)

私は、グループを決して離れなかったが、完全に仲間になったわけでもなかった。私の中の何かがいつも最後まで反発していて、他の弟子たちのように家来のようにはならなかった。なぜならいつも私はカルロスをからかったり挑んだりして彼らのように神のように扱わなかったからだ。
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カスタネダの弟子には、ちょうど噺家の弟子のように内弟子(同じ場所で寝起きをする)と通い弟子がいましてAmyは最後まで通い弟子でした。このことも救いだったのではないかと思っています。

同時期の通い弟子では、以前の投稿に登場した「メリッサ・ウォード」をあたしたちは知っていますが、メリッサの弟子生活は、このAmyに比べるとぐっと呑気なように思います。弟子のカルロスとの距離や入れ込み方の濃淡が関係あるのかもしれません。

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