2016年11月14日月曜日

”フォロワーズ(The Followers)”の話(後篇)(2)『ドン・カルロスの教え』(31)

今夜は、21世紀最大のスーパームーンだそうです。次回は、2034年ですから見逃せませんね。


亡くなるとすぐにカルロスの身体は火葬され遺灰はメキシコで葬られたと報じられた。

カルロスを長年担当している弁護士のDebra Droozeは、カルロスは注目されたくなかったので死亡のニュースをしばらくしなかったのだと答えた。

「カルロスは、写真もとられたくなかったし声を録音されるのも嫌いでした。彼はスポットライトが嫌いだったのです。彼を尊重してプレスリリースも控えていました」

翌日、クリアグリーンのウェブサイトにも彼の死を悼んだ記事が掲載された。
クリアグリーンのスタンスは弁護士のスタンスとは少し異なっていた。

一部引用すると、
「カルロス・カスタネダは彼の師、ドン・ファンと同じように完全に覚醒して世界を旅だちました。
「私たちが知っている日常生活では、こうした現象を説明することができないので、カルロス・カスタネダが死亡したと宣言することにいたしました」

Timesの記事とウェブの情報の両方を呼んだがグレッグとガビはどのように理解していいのかわからなかった。カルロスとのこれまで関係でかぞえきれないほどの奇妙で素敵なことに出会ってきた。
通常の現実の世界では説明がつかないような謎めいた出来事の数々だ。

彼らはどのようにこれが終わってしまったのか知りたいと思った。真実を知りたかった。カルロスは人間と同じような死に方をしたのか?それとも呪術師のようにこの世を去ったのか?どっちなのか?

この何年もの間、ガビとグレッグをはじめ世界中の同じような人々が自分たちの世界認識をカルロスとドン・ファンに影響されて暮らしてきたのだ。

きちんとけりをつけたい。魔女たち全員がいなくなってしまったのも説明がつかない。
クリアグリーンにたずねても彼女たちは”旅”をしていると答えるだけだった。

これまで磨いてきた探偵のような技能を使ってグレッグはカルロスの死亡証明書にたどり着いた。わずかな聞き込み調査でカルロスが記載されている斎場ではなく別の場所に運ばれたことをつきとめた。
それは電話番号が記されていない斎場、the Spalding Mortuaryだった。

Very very thanks to Google Map !! 
続く月曜日の朝、L.A.Timesがカルロスの死亡記事を掲載された日、グレッグは、車を出るとCulver Cityの東にある衰退した工業地域にある目立たないレンガ仕上げのビルの扉を開けた。彼は、このミステリーの真相に近づいていた。

彼は廊下で背の高い黒人の紳士に出会った。ていねいに用件をたずねられた。

かつてはカルロスのものだったコーデュロイのコートを着て、グレッグはこちらのSpalding Mortuaryが最近、カルロス・カスタネダという名前の男を火葬したのですが、と話して続けた。

この男は、世界中にファンがいる非常に力のある呪術師だと言われている。
その教えの中でも呪術師は普通の死に方ではなく自分の身体のなかのエネルギーをためて、ちょうど人体自然発火現象のように”内なる炎”により燃えて別の世界に旅立つと言われていると話した。

人体の自然発火現象というのは、生きている人間が突然猛烈に燃えて灰になってしまうという怪現象で、オカルト・ファンにはお馴染みの怪奇現象です。Amy Wallaceもこの現象に興味があり調べていました。

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