2016年11月11日金曜日

C.J.カスタネダの話(4)『ドン・カルロスの教え』(28)

Chacmolは、会場をさり車に乗り込む時、カルロスの手からC.J.が電話番号を書き込んだメモを取り上げると丸めてゴミ箱に放り込んだ。

よほど悔しかったのでしょう。C.J.は、例のBBCの番組でもこのエピソードを語っています。

3年後(1996年)、カルロスと連絡がとれないことに業を煮やしたC.J.は、400ドルを支払ってテンセグリティのワークショップに参加することにした。カルロスが登場すると書いてあったからだ。大好きなKikiにまた会えると思ったからだ。(C.J.36歳)

しかしワークショップの入口で彼は、クリアグリーンの主催者に素性を見抜かれてしまった。彼らは参加費をC.J.に払い戻し引き取るように言った。C.J.と彼の妻が食事をしようと向かいのモールに向かった後も、距離をおいてクリアグリーンのメンバーが彼らを見張り続けていた。

90年代に入ると、カルロスの昔の友人たちとの接触がまったくなくなった。
彼は今は視力がほとんどなくなっており、講演で演台にあがるのも人の手を借りなければならなかった。

Merilyn Tunneshende
そして訴訟ばかり起こしていた。クリアグリーンの弁護士たちは、”ナワール・ウーマン”と名乗るMerilyn Tunneshendeという著者を訴えた。彼女もまたドン・ファンの元で修行したと言っていた。

1995年には、古くからの知人でトルテック文化の教師であるVictor Sanchezという人物を訴えた。彼の本の表紙がカルロスの権利を侵害しているというのだ。

そして1997年、クリアグリーンの弁護士たちはマーガレットの自叙伝「A Magical Journey With Carlos Castaneda」の著者であるマーガレットと出版社を相手取り訴えを起こした。

いまだ手に入るということは、マーガレットとの訴訟は取り下げたか敗訴したのでしょう。

1997年2月、カルロスは最後のテンセグリティセミナーをカリフォルニアのLong Beachで行った。

Toltec Artistsの代表が「セミナーは軌道に乗ってきたのでもう自分がいる必要なはいとカルロスが決めたと言った

だが、異なる意見の人々もいた。
カルロスは治療中で、体重も減ってきている」とカルロスの追っかけたちが言った。「みんなは疑っている。もしテンセグリティが健康や幸福へ導いてくれるのなら、なんでカルロスはあんなに具合悪そうに見えるんだ?

1998年、Toltec Artistsは、カルロスの11冊目の著書、『The Active Side of Infinity』(『無限の本質』)の原稿を出版社に届けた。

彼のこれまでの著書からつづき、この本は、謎めいたこの宇宙について啓示的な視点を展開している。宇宙は、the Flyersという人々の知覚を守っている輝く覆いを餌としている影のような捕食者の存在について書いている。
カルロスは、この捕食者をはねつけるためにはテンセグリティを学ばなければならないと言っている。

カルロスはこの本でドン・ファンとの出会いを再評価している。シャーマンの知恵の最終的なゴールはすべての人間が死に際して通るべき限定的な旅をシャーマンが体験する「無限の本質」へと向かう旅に変えるための準備だと結論づけている。

われわれはみな死ぬ」とドン・ファンは言った。「われわれは不死ではない。しかし、不死であるかのようにふるまうのだ

『無限の本質』では、先達のナワールたちにとっての死について多く述べられている。悟りを開いた呪術師たちは普通の死に方ではなく、ちょうど人体の自然発火のように「内なる炎」に焼かれるようにナワールのエネルギーを使って彼のからだを別の領域に持っていくというのだ。

カルロス自身が旅立ちの備えをしているように、本の中でドン・ファンと仲間たちの旅発ちについて詳細に記している。

Don Juan Matusと15人の見るものたちがひとりひとり丘の上の霞の中、北に向かって消えていくのを見た。ひとりひとりが光のつぶになって丘の上に浮き上がった、まるで空の上にまぼろしの光が浮かんでいるようだった。彼らは山の上で一回、円を描くとドン・ファンは最後にこの素晴らしい地球を眺めるのだと言っていた。そして彼らは消えた

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