2016年10月31日月曜日

ジェレミーの冒険(2)『ドン・カルロスの教え』(17)

そうした(異)世界を知覚するためのテクニックとしてドン・ファンは「集合点の移動」というテクニックを説明した。人は一度、第二の注意力に入る力を身に着けると、永遠に自分の存在をそこにとどめることができると言っている。

ジェレミーはこの考え方を知り元気づいた。(簡略)
ジェレミーは、ドン・ファンの教えをことごとく実践した。自尊心をなくすこと、目の使い方から反復(recapitulating)まで。(簡略)

そして少しずつ夢の中で「第二の注意力」を旅することができるようになってきた。

マジっすか!

ジェレミーは夢の中で山のどこかにあるギフトショップから第二の注意力に入り呪術師たちのところに行こうとしていた。

彼が廊下に入ると「精霊」が彼をつかんで何千人もの人がいる大きな町の広場に飛ばした。彼は再び大きな声で意図した。「わたしは呪術師のいるところにいきたい!」

場面が変わると暗くかすんだ場所だった。そこには小鬼のような生き物がいて自分に向かってきた。

ひき下がると別の場所にでた。そこには異なる存在がいた。まるで墓石のような存在だ。

怖くなってジェレミーは「わたしはChacmolたちがいる場所に行きたい」と叫んだが何も起こらなかった。そこで代わりに魔女の一人、タイシャ・エイブラーの名前を呼ぼうとしたが声がやめるようにいった。

あらためてしっかりと「わたしはChacmolたちのいるところに行くことを”意図”する」と言った。

場面が洞窟に変わった。そこでは原始人にいきなり襲われた。
あわやというところで穴を見つけて飛び込んだ。(簡略)

また場面が変わり空を飛んでいた。気持ち良くなった。精霊が飛行をコントロールしているようでショッピングモールに向かっていた。

今度はセックスショップに入った。ランジェリーやさまざまなグッズが棚にあった。
別の部屋で乱交パーティーが開かれていた。男性の一人が女性をつれてきてジェレミーに相手をするように言った。頭の中の声がやめておけ!といったが女性に触れたくなった・・・

目が覚めた。恥ずかしかった。戦士らしく振る舞えなかった。精霊の言葉に従うべきだった。

やはり、ここは「第二の注意力」じゃなくて、夢の中だったのね。

この章は、他の章と異なり内容も短く、カスタネダの事実関係を追う内容ではありませんでした。
実践した人間が本当にいたという例示ですね。

(ジェレミーの冒険 ~完~)


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