2016年9月15日木曜日

旅9 地球上で最後の戦い

1961年7月24日の日誌です。
ドン・ファンは、カルロスが狩りのことは大分覚えてきたが、もっと変わらなければならないと言われます。
そしてカルロスを鍛える「戦術を変えることにしたよ」と言います。
いい狩人は必要なだけやり方を変えるのさ
といって話を続けます。

このフレーズは、ちょっとわかりにくいですが日付を再確認すると、この後にペヨーテを服用するので幻覚性植物を使うことにしたということだということがわかります。

カルロスが「自分の命が永遠に続くとおもっとる」 だが、実際には時間がない。誰にも時間がない「これが、地上での最後の戦いだと」思って生活様式を変えなくてはならないと言います。その変化は少しずつ起こるのではなく突然ガラっとひっくりかえる変化なのだと言います。

カルロスができる限り幸せに生きたいというと、どのような連中が幸せに生きているか知ってるか聞かれます。

「わしは知っとるぞ」
「自分の行いの本質にとても注意深い連中がいる。彼らの幸福ってのは、時間がないということを十分知ったうえで行動することなんだ」

なるほど、あたしは戦士でも知者でもありませんが時間がないということだけは知ってるからまぁ幸福なのかもしれませんな。

カルロスの死に対する意識を変えさせるためにドン・ファンはカルロスに捕まえさせたウサギを殺すように言います。
ためらうカルロスに言います。

このウサギの命は終わったんだ」(旅133)

なかなか決心がつかず自棄になりウサギを逃がそうとカゴを壊したら中のウサギが死んでいてショックをうけるカルロス。

このエピソードで一件、ノドまで出かかっているのに出てこない話があります。
本なのかテレビ番組なのか、ある人が子供のころ妹が飼っているウサギの小屋を修理?しようとしてウサギを中に入れたまま釘を打ち付けたらウサギが死んでしまったという話です。なんとなく大槻ケンヂさんだったような気がするのですが勘違いだったら大変もうしわけありません。

ドン・ファンが伝えます。

あのウサギには、おまえのワナが地上最後の戦いだったんだ。言ったろう。このすばらしい荒地をさまよい歩く時間が、やつにはもうなかったのさ

毎日が最後の戦いかもですな。

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