2016年8月3日水曜日

死とのカーチェイス(分離3 ミトテへの参加(1))

1968年6月10日、ミトテへ参加するためドン・ファンと長い旅に出ました(分離60)

カルロスは、もう幻覚植物は使いたくないと言っているのにどうやってドン・ファンが説得したのだろうと思っていたらミトテの助手としての参加なのだそうです。

あたしたちは、これまでの情報から、ミトテがチワワで行われたことがあることを知っています。

この旅は、どこへいったのでしょう?そもそもソノラが出発地なのでしょうか?
オアハカやチワワとの位置関係を見るに、カルロスとドン・ファンはメキシコ中を旅しています。

旅の手掛かりとして、途中、ロス・ヴィドリオス(los vidrios=ガラス)というドライブイン(トラックの休憩場)で食事をとったとあります。

両親の戸籍謄本の土地調べにもロマンを感じるあたしですから調べましたよ。
見てください。ストリートビューを!!


やばいでしょ。Googleありがとう。
この写真は、2016年1月とあります。すっかり朽ち果てた建物だけが強い日差しの中無言で佇んでいます。


『分離』には、道路の両側には低い山々が並びそれはまるで大噴火で流れた溶岩の固まりのように見えた。(分離63)とあります。

今(2016年)から48年前、ここでカルロス(43歳)がドン・ファン(77歳)と”ポークミート”を食べていたんだと思うと胸が熱くなります。ってあたしだけか?

ソノラ全体のヴィドリオスの位置からいうとどうやら中央メキシコ方面に向かったのではなさそうで、やはり、6月13日にメキシコ北東部についたとあります。(分離66)

またチワワ方面でしょうか?

道すがら、ドン・ファンはカルロスと死について語ります。(分離64~65)
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「ものごとがはっきりしなくなると、戦士は自分の死を考えるんだ」
「そりゃよけいむずかしいや。ほとんどの人にとって死なんてひどくぼんやりして遠いことだもの。一度もそんなこと考えたことないよ
「なぜだ?
「なぜ考えなけりゃいけない?」
「簡単さ、わしらの精神を和らげてくれるのは死の観念だけだからな」
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え??カルロスって43歳でしょ
この年になって死と向き合ってないっていい歳して幼稚すぎると思いませんか?
あたしなんてず~~~~っと考えてますよ、そりゃ、ドン・ファンみたいに真剣には向き合っていませんが。

(実は、彼らの年齢、いまごろ確認しました。カルロスの年齢についてはいずれ別稿をもうけます。)

次の下りは忘れられないエピソードです。夜道をずっと運転していると、後ろにずっとついてきているヘッドライトが気になる。
それをドン・ファンに伝えると、ドン・ファンはそれを死の頭についている光だといいます。すっかりびびるカルロス。

ふと気が付くと光がいなくなった。やはりあれは後続の車でそれが脇道にはいったのだというと、ドン・ファンが言います。

ちがう。死は決して止まりはせん。時々光を消す、ただそれだけのことだ」(分離65)
人が悪すぎます(笑)

最後に、ロス・ヴィドリオスを加えたマップを埋めておきます。

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