前回の続き。進歩しないギターについて。
このネタについては書こうかどうか迷ってました。
というのもぜんぜん進歩しないギターのこと書くのもきまり悪いなぁなんてのが先にたっちゃって。ただ、明らかにナニかが違ってきたなと思っているので下手な今こそ記しておいた方がよいかな。なんて。
あたしは昨年の春くらいかな。トモ藤田著『耳と感性でギターが弾ける本』というのを買いました。教本というと大版のムック状の形態が多い中、この本は単行本サイズで読み物風。CDが付いている。
著者の藤田先生は、現職のバークリー音楽大学の助教授で数多くのプロアーティストを養成してきている方だそうです。
この本は、わざと本だけ読んでも学べないし、CDだけ聴いても内容がわからない仕掛けになっていまして、CDに収録されている音源は、演奏だけでなく、すべて著者のトモ藤田先生の「語りかけ」が入っています。
この「話しかけ方」が、男のあたしがいうと妙ですが、すご~く素敵で、学ぶ勇気がわくというか。続ける力を与えてくれるというか。
また演奏が美しくて、ギター一本とメトロノームだけなのに何遍聴いても飽きない。メトロノームが手拍子みたいな感じで自然とノってきます。
指導している練習内容は、捉え方によると非常に退屈だったりするのですが、本の中で「これを僕の教室では最低3ヶ月は続けてもらいます」なんて書いてあるものだから、こっちも素直に三ヶ月以上続けられたりします。他にも練習できなくても焦らない。とか、鼻歌の練習とか普通の教本では絶対登場しないプラクティスが目白押しでして。
途中、ちょっとした量の和音の講義があるのですが、はじめ何を言っているのかまったくわからない。それを律儀に続けていると、先生が伝えたかったことが数ヵ月後にふわっとわかってくる。というか。
そう。あたしが伝えたかったのは、さして上達はしていないのですが、音楽について『気づき』を与えてくれる内容なんですよ。
だからダメな生徒が練習していても音楽が「楽しい」。教本の中でも先生が、「・・・というわけで、これを覚えてやっていくと。”楽しくなります”」なんて言うのですが、言うとおり楽しくなってくるんですね。
最近、「生きたグルーヴでギターが弾ける本」というタイトルも出版されています。
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